【アミノ酸の効果】から得られるメリットとは?

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アミノ酸

20種類の必須アミノ酸と非必須アミノ酸が、体内のあらゆるタンパク質を作っている。しかしアミノ酸は単独でも様々な効果を発揮する。そのアミノ酸を「遊離アミノ酸」といい、その効果は生命活動に直結するだけでなく、スポーツなどの運動機能にも大きく関わることが分かっている。

 

アミノ酸の効果

BCAA(Branched Chain Amino Acid)

種 類:バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類
分 類:必須アミノ酸、脂肪族アミノ酸(分岐鎖アミノ酸)
特 徴:直接、筋肉のエネルギーとして活用される。肝臓を経ず直接筋肉に貯蔵。
効 果:筋力低下の防止、筋肉損傷の防止と回復、筋肉増強など、持久系・筋力系アミノ酸
その他:筋肉のエネルギー再利用機能である「グルコース・アラニンサイクル」の主要成分

 *「相性」欄の(+)は相乗効果、(-)マイナス効果

バリン(Valine: V or Val )

kinniku-up●分類:必須・脂肪族(分岐鎖)アミノ酸
●化学式:HO2CCH(NH2)CH(CH3)2
●特徴:通常のアミノ酸と違い、肝臓を経ずに筋肉に貯蔵される
●効果:筋肉の損傷予防、筋肉の損傷回復促進、筋力低下の予防、筋力低下の回復促進、●相性:ロイシン、イソロイシン、アルギニン、グルタミン、
●食品:レバー、子牛肉、落花生、プロセスチーズなど 

ロイシン(: L or Leu )

kinniku-up●分類:必須・脂肪族(分岐鎖)アミノ酸
●化学式:(CH3)2CHCH2CH(NH2)COOH
●特徴:通常のアミノ酸と違い、肝臓を経ずに筋肉に貯蔵される、欠乏するとインスリンの低下で血糖値上昇、肝機能や筋力の低下、疲労蓄積など、過剰摂取で免疫低下や体重減少など
●効果:筋肉強化、肝機能向上、ストレス緩和、育毛促進など
●相性:バリン、イソロイシン、アスパラギン、アルギニン、グルタミン、
          ●食品:レバー、大豆、アジやサケ、乳製品など 

 イソロイシン(: I or Iie )

kinniku-up●分類:必須・脂肪族(分岐鎖)アミノ酸
●化学式:C2H5CH(CH3)CH(NH2)COOH
●特徴:通常のアミノ酸と違い、肝臓を経ずに筋肉に貯蔵される
●効果:筋肉修復作用、疲労回復、成長促進、糖尿病の予防、肝機能向上、神経機能の正常化、髪や肌の健康維持など
●食品:鶏肉、サケ、牛乳 

リジン(: K or Lys )

リジン●分類:必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:H2N(CH2)4CH(NH2)COOH
●特徴:コラーゲン成分、脂肪燃焼アミノ酸四天王の1つ、欠乏すると疲れや集中力低下、肝機能低下、コレステロール増加
●効果:脂肪燃焼を促進、疲労回復、集中力アップ、肝機能向上、ヘルペス予防、髪の健康、脳卒中発症予防、
●食品:乳製品、鶏肉、 

メチオニン(: M or Met )

メチオニン●分類:必須・脂肪族(含硫)アミノ酸
●化学式:CH3SCH2CH2CH(NH2)COOH
●特徴:セリンとともにシステインを作る。コレステロール値低下、活性酸素の除去、過剰摂取でめまい・嘔吐・低血圧など、ヒスタミンの血中濃度低下
●効果:肝機能改善、老化防止、アレルギー緩和、うつ症状の改善など、
●食品:肉類、カツオ、マグロ、乳製品など 

フェニルアラニン(: F or Phe )

フェニルアラニン効果●分類:必須・芳香族アミノ酸
●化学式:(C6H5)CH2CH(NH2)COOH
●特徴:セロトニンやメラトニンなどの情報伝達を行う前駆物質の原料、過剰摂取で血圧上昇
●効果:記憶力アップ、鎮痛効果、皮膚疾患緩和など、
●食品:アーモンド、落花生、大豆、かぼちゃ、じゃがいも、乳製品など

トリプトファン(: W or Trp )

トリプトファン効果●分類:必須・異節環状アミノ酸
化学式:(C8H6N)-CH2CH(NH2)COOH
●特徴:ビタミンB3(ナイアシンを作る)、セロトニン(鎮痛・精神安定・集中)の濃度を高める
●効果:不眠解消、アンチエイジング、鎮痛効果、集中力や記憶力アップ
●相性:-抗うつ剤( 過剰摂取の場合、血圧や心拍数の変化、血管収縮など)
●食品:カツオ、牛豚レバー、牛乳、大豆、ナッツ類など

ヒスチジン(: H or His )

ヒスチジン効果●分類:必須・異節環状アミノ酸
●化学式:H2NCH[CH2(C3H3N2)]COOH
●特徴:赤血球を形成するときに必要、血管拡張作用、脂肪燃焼作用、アレルギーや低血圧誘発も
●効果:成長促進、ダイエット効果、慢性関節炎の緩和、脳神経の保護、ストレス軽減、
●食品:マグロ、カツオ、子牛肉、鶏肉、チェダーチーズなど

スレオニン(: T or Thr )

スレオニン効果●分類:必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:CH3CH(OH)CH(NH2)COOH
●特徴:脂肪代謝促進、天然保湿成分(NMF)、ケラチン合成成分、
●効果:新陳代謝促進、脂肪肝の予防改善、胃炎改善作用、美肌効果、髪の潤い、
●食品:さつまいも、栗、コラーゲン、鶏肉、

チロシン(Tyrosine: Y or Tyr )

チロシン効果●分類:非必須・芳香族アミノ酸
●化学式:HO(C6H4)CH2CH(NH2)COOH
●特徴:フィニルアラニンから合成、神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリンなど)の原料
●効果:うつ症状の改善、ストレスの緩和、集中力を高める、自律神経の調整、白髪予防、
●相性:レシチンなどのリン脂質、ビタミンB群、
           ●食品:落花生、大豆、アーモンド、ちりめんじゃこ、乳製品など

*自律神経とは、交感神経と副交感神経からなり、無意識下で体全体の機能を調整する神経、

システイン(Cysteine: C or Cys )

システイン効果●分類:非必須・脂肪族(含硫)アミノ酸
●化学式:HSCH2CH(NH2)COOH
●特徴:メチオニンとセリンから作られる、エネルギー代謝、アセトアルデヒド(二日酔い成分)の解毒、メラニン色素の産生抑制、ターンオーバー促進、過剰摂取は糖尿病誘発も、
●効果:肌トラブル予防、だるさ予防、二日酔い予防、美白などの効果
●相性:ビタミンC、 

アスパラギン酸(Aspartic Acid: D or Asp )

アスパラギン酸の効果●分類:非必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:HOOCCH2CH(NH2)COOH
●特徴:興奮性神経伝達物質、大脳皮質・小脳・脊髄などに存在、旨味成分、乳酸をエネルギー変換、グリコーゲンの生成促進など
●効果:疲労回復、アンモニア解毒作用、体調を整える、美肌など
●相性:+カリウム、+マグネシウム
●食品:アスパラガス、もやし、肉類など

アスパラギン(Asparagine: N or Asn )

アスパラギン効果●分類:非必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:H2NCOCH2CH(NH2)COOH
●特徴:アスパラギン酸がアンモニアと結合してアスパラギンになる。アンモニアの毒性を抑える。乳酸などの疲労物質をエネルギーに変えるクエン酸回路に働きかける。
●効果:持久力向上、尿の排出促進、筋肉や内臓タンパク質の合成、乳酸による筋肉疲労や冷え症・頭痛を緩和する。
           ●食品:肉類、大豆、牛乳、じゃがいもなど

セリン(Serine: S or Ser )

セリン●分類:非必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:HOCH2CH(NH2)COOH
●特徴:絹糸に含まれる成分、グリシンからも作られる、多くの酵素成分、脂肪と結合(リン酸塩)してホスファチジルセリンになる(脳を蘇生させる)
●効果:メチオニンとともにシステインを作る、アルツハイマー病・認知症予防、睡眠の質向上、美肌、相性:レシチン(リン脂質)、ビタミンB群
●食品:大豆、牛乳、かつお節、いくらなど

グルタミン酸(Glitamic Acid: E or Glu )

グルタミン酸●分類:非必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:HOOCCH2CH2CH(NH2)COOH
●特徴:興奮系神経伝達物質の1つで記憶や学習に重要な役割、脳虚血症などの病的状態で神経毒として作用することもある、血液脳関門は通過しない、マグネシウムが欠乏すると毒性によりうつ病発症の可能性、小腸でエネルギー代謝をして、あまり血中には入らない

ホワイト-1●効果:アラニン、アスパラギン酸、セリン、アルギニン、グルタミンを作る、うまみ成分、急性胃腸炎回復、アンモニアの解毒、脂肪の蓄積抑制、血圧降下、脳の活性化、美肌効果
●相性:+マグネシウム(欠乏すると毒性を発揮)
●食品:海藻、緑茶、イワシ、トマト、白菜など

 

グルタミン(Glutamine: Q or Gln)

グルタミン●分類:必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:H2NCO-CH2CH2CH(NH2)COOH
●特徴:グルタミン酸がアンモニアと結合して作られる。
●効果:糖の感受性を高める、大腸の蠕動運動のエネルギー源、急性胃腸炎の回復、DNA・RNAの原料、疲労回復、筋力アップ、免疫力アップ、ケガの治癒力アップ
●相性:+グルタミン酸、+アスパラギン酸
           ●食品:肉類、魚類、卵、海藻、大豆、チーズ、トマトなど

プロリン(Proline: P or Pro )

プロリン●分類:必須・異節環状アミノ酸
●化学式:(C4H8N)-COOH
●特徴:表皮細胞増殖促進活性、コラーゲンの合成促進、破壊したコラーゲンの修復、
●効果:コラーゲンの原料、角質層の保湿作用、潤い作用、弾力性、脂肪燃焼を促進、関節痛の改善、美肌効果
●相性:+グリシン、+リジン、+アルギニン、+ビタミンC
          ● 食品:動物性ゼラチン(コラーゲン)、豚肉、大豆タンパク質など 

グリシン(Glycine: G or Gly )

グリシン●分類:必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:H2NCH2COOH
●特徴:原始的な不斉炭素をもたない唯一のアミノ酸、最大サイズのアミノ酸、通常のタンパク質には微量しか含まれない、コラーゲンは3分の1がグリシンで構成される
●効果:コラーゲンの主要成分、DNA・RNAの原料、脂肪燃焼、筋力アップ、疲労回復、美肌、基礎代謝アップ、中枢神経系での抑制性神経伝達物質、
           ●食品:牛スジ、豚足、鶏軟骨、エビ、カニなど

アラニン(Alanine: A or Ala )

アラニン●分類:必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:CH3CH(NH2)COOH
●特徴:ほとんどのタンパク質にある、糖代謝で発生するピルビン酸により合成、トリプトファンの代謝過程でも発生、
●効果:糖代謝を高める(グルコース・アラニン回路の主要成分)、脂肪燃焼を促進、肝機能を強化、アルコール分解(しじみに多い)、前立腺肥大症・頻尿の改善の医薬品成分
●相性:リジン、プロリン、アルギニン、
           ●食品:しじみ、あさり、カニ、海苔、牛豚レバーなど、

アルギニン(Arginine: R or Arg )

アルギニン●分類:非必須・脂肪族アミノ酸
●化学式:H2N(=NH)NHC3H6CCH(NH2)COOH
●特徴:子供は体内で合成できないため必須アミノ酸となる、
●効果:血管の老化防止、肥満の改善、筋力アップ、疲労回復、乳酸抑制、脂肪燃焼を促進、生活習慣病の予防、成長ホルモンの分泌促進、
●食品:大豆、ゴマ、ナッツ類、鶏肉、エビ、牛乳など

オルニチン (Ornithine: Orn )

オルニチン●分類:非タンパク質(遊離アミノ酸)
●化学式:H2N(CH2)3CH(NH2)COOH 
●特徴:タンパク質を作らないアミノ酸、アルギニンの分解で作られる、尿素回路を構成する
●効果:成長モルモンの促進(誘導体)、睡眠の質の向上、コラーゲンの合成を促進、二日酔いの予防(しじみに多い)
●相性:+アルギニン、+アラニン
           ●食品:しじみ、ヒラメ、チーズ、パンなど

 クレアチン(Creatine: Cr )

瞬発力●分類:非タンパク質(遊離アミノ酸)
●化学式:NH2-C(=NH)-N(CH3)-CH2(COOH)
●特徴:アルギニン、グリシン、メチオニンがクレアチンの合成に関与。肉と魚に多く植物には含まれない、糖のと同時摂取で骨格筋への取込みが促進。
●効果:エネルギー源、瞬発力などの効果
●相性:+アルギニン、+グリシン、+糖
●食品:にしん、サケ、たら、ヒラメ、カレイ、鶏肉、牛肉など

アミノ酸の5つの分類

1、必須・非必須の分類

 必須

 体内で合成
できない

バリンロイシンイソロイシンリジンメチオニンフェニルアラニントリプトファンヒスチジンスレオニン

 非必須

 体内で合成
できる

チロシンシステインアスパラギンアスパラギン酸セリングルタミングルタミン酸プロリングリシンアラニンアルギニン

必須アミノ酸が1つでもなくなると、タンパク質の合成はストップする。

2、タンパク質と遊離アミノ酸

アミノ酸のすべてがタンパク質になるわけではない。ある一定量は遊離アミノ酸として血中や各組織に存在する(アミノ酸プールという)。タンパク質に組み込まれたアミノ酸は、不活発で単独の機能性はない。一方遊離は、様々な機能を発揮するために血中や各組織で待機する。遊離アミノ酸が不足すると、筋肉を分解して遊離アミノ酸を作り出す特徴がある。

筋細胞内の遊離アミノ酸濃度

  必須アミノ酸 濃度(μmol/L細胞内水)  非必須・ほか*  濃度(μmol/L細胞内水)
 バリン  320  アルギニン  680
 ロイシン  225  アラニン  2860
 イソロイシン  110  アスパラギン酸  1650
 リジン  1110  アスパラギン  420
 メチオニン  60  グルタミン酸  3960
 トレオニン  770  グルタミン  19970
 フェニルアラニン  85  グリシン  1660
 チロシン  122  オルニチン*  350
 ヒスチジン  430  セリン  900
 全合計 53362   タウリン* 17680

Rennie MJ.(1996)Influence of exercise on protein and amino acid metabolism.In:Handbook of Physiology,Section 12:Exercise:Regulation and integration of Multiple Systems(Rowell,L.B.&Shepherd,J.T.,eds),pp995-1035,Oxford University Press,New York.   

3、結合による分類

アミノ酸の分子構造の特徴は、分子内に「アミノ基(NH2)」と「カルボキシ基(COOH)」をもつことだ。分子の中心にある炭素とアミノ基・カルボキシ基との結合の位置により3つに分類される。しかし人間は、全てα-アミノ酸である。

 α-アミノ酸  アミノ基とアルボキシ基が同じ炭素に結合している
 β-アミノ酸  アミノ基がついた炭素とカルボシキ基のついた炭素が隣り合わせ
 γ-アミノ酸  上記の間にもうひとつ炭素を挟む

α-β-γ-アミノ酸

 

4、分子構造による分類

 脂肪族アミノ酸      必須  スレオニン、リジン、
 非必須  グリシン 、アラニン、セリン、アルギニン、アスパラギン、
アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、
 分岐鎖  バリン、ロイシン、イソロイシン(BCAA/必須アミノ酸類)
 含硫  システイン(非必須アミノ酸)、メチオニン(必須アミノ酸)
 芳香族アミノ酸   必須  フェニルアラニン
 非必須  チロシン
 異節環状アミノ酸   必須   トリプトファン、ヒスチジン
 非必須  プロリン

 脂肪族アミノ酸:炭素鎖でつながっているもの、枝分けれしているものを分岐鎖、硫黄を含むものを含硫と呼ぶ。
芳香族アミノ酸:分子構造の中にベンゼン環(炭素と水素が結びついた環)をもつ
異節環状アミノ酸:分子構造の中に2種類以上の原子からなるベンゼン環をもつ

5、機能性(効果)の種類による分類

上記の分類とは別に、基本機能が4つに分けられる。

 呈味機能  うまみ調味料、甘味料、フレーバーなど
 栄養機能  栄養補助食品、医療結輸液、経腸栄養剤など
 生理機能  代謝促進ならびに正常化、胃粘膜生成促進、各ホルモン分泌促進など
 反応機能  医療品合成剤、界面活性剤などの合成素材として

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