腱鞘炎の治療を2倍に早める4種の栄養群!

手首の亜脱臼

 

関節の使い過ぎで起こる腱鞘炎。その腱鞘炎の予防力を高め、治療期間を早める簡単な方法があります。それは腱や腱鞘をつくっているムコ多糖体不飽和脂肪酸ビタミンとミネラルタンパク質を上手に取り入れることです。

腱鞘炎とは?

腱鞘炎とは?

関節を動かすのは筋肉。筋肉の力を骨に伝えるのが腱です。アキレス腱の腱がそのひとつです。関節を曲げたとき、それが浮き上がらないように抑えるのが「腱鞘」というトンネル状のもので、その中を腱が通っています。

この腱と腱鞘の間に起こる炎症が腱鞘炎で、リューマチなどの病気を除けば、関節の急激な使い過ぎが原因とされます。

腱鞘炎を起こしやすい原因!

ムコ多糖類の世代別変化
腱鞘炎を緩和するムコ多糖類は年齢とともに減少する。その減少率は男性よりも女性のほうが大きい。

他にも原因があります。腱鞘炎などの炎症は、歳を重ねるごとに起こしやすくなります。理由は加齢により潤滑油の役目をしているムコ多糖類やコラーゲンなどが減少するからです。その他にも偏食、更年期などによるホルモンバランスの変化があります。

腱鞘炎を起こしにくくするには、腱と腱鞘との摩擦を少なくし、炎症を緩和することが大切です。それも栄養の役割で、滑らかな動きをつくる潤滑油の原料となり、摩耗を防いだり補修したりします。それらの栄養は大きく3に分けられます。

腱鞘炎の治療に役立つ4つの栄養素

腱鞘炎を治す栄養1「ムコ多糖類」

ムコ多糖類は「プロテオグリカン」とも呼ばれ、代表的なものにコンドロイチン硫酸やヒアルロン酸などがあります。

それは水分を大量に抱え込む性質があり、クッションンや潤滑油のような役目をします。ムコ多糖類のムコとはネバネバのことで、納豆や昆布などのネバネバ食品を想像してもらえば分かりやすいと思います。腱と腱鞘の間でヌルヌル感を発揮して、滑らかな動きを作り出しています。

これらは年齢とともに減少するため、積極的に摂取しなくては炎症を起こしやすくなります。四十肩や五十肩なども、このことが一因と考えられます。

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ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は消化官を通過できないため、それを体内で作りだす良質タンパク質とビタミンをとることが重要です。チーズ、ヨーグルト、牛肉、豚肉、鶏肉、魚類、大豆類、うなぎ、玄米などの食品に多く含まれます。

コンドロイチン

鶏の軟骨や皮、魚の骨、牛スジ、サメ軟骨、うなぎ、ドジョウなどの食品に含まれます。

腱鞘炎を治す栄養2「不飽和脂肪酸」

潤滑油

炎症を防ぐには脂肪酸が重要な働きをします。脂質は悪玉といわれる飽和脂肪酸と、善玉といわれる不飽和脂肪酸があります。

善玉の不飽和脂肪酸にはオメガ3、オメガ6、オメガ9の3種類があり、オメガ6とオメガ9は、通常の食事でも充分とれているので、オメガ3を積極的にとることが大切です。

 

オメガ3(n-3系脂肪酸)

炎症を和らげるほかには、LDLコレステロールを下げる、中性脂肪を下げる、動脈硬化・心筋梗塞の予防、高血圧の予防、加齢黄斑変性の予防、認知症の予防、脂肪肝の予防などの効果があります。代表的なものに、α―リノレン酸、EPA、DHA、亜麻仁油、エゴマ油、シゾ油、青魚、ウナギなどに多く含まれ、一日1度は90g程度の青魚を食べることで摂取できます。

オメガ6(n-6系脂肪酸)

重要な脂質ですが、とりすぎると肥満やアレルギーの原因になります。代表的なリノール酸は体に良いとされていましたが、近年の研究ではインスリンの分泌を抑制して、肥満を引き起こすことが報告されています。そのほかリノール酸、コーン油、紅花油、大豆油、ひまわり油などにも含まれています。

オメガ9(n-9系脂肪酸)

もっとも酸化しにくい脂ですが、とり過ぎないことが大事です。オレイン酸、オリーブ油、キャノール油などに多く含まれます。

腱鞘炎を治す栄養3「ビタミン・ミネラル」

ビタミン&ミネラル

抗炎症作用をもつビタミン類に、ビタミンB2,ビタミンB6、ビタミンC、ナイアシンがあります。ミネラル類では、亜鉛、マグネシウムなどです。これらは基礎栄養素でもあるので、マルチミネラルやマルチビタミンを活用するのが効果的です。

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腱鞘炎を治す栄養4「たんぱく質」

ファイバープロテイン

炎症を抑制しスムーズな関節の動きをサポートするものとして、ファイバープロテインがあります。コラーゲンなどの線維タンパク質のことで、ムコ多糖体タンパク質と協力しあう関係です。ベッドやソファを例にすると、ウレタンなどのクッションがムコ多糖体(類)で、スプリングがファイバープロテインになります。

また腱や腱鞘の原料でもあるので、摩擦でスリ減った部分の回復に重要な役割を果たします。

参考:「スポーツ界が注目するファイバープロテイン

腱鞘炎を悪化させる栄養素

飽和脂肪酸

酸化する機械

炎症を悪化させるので、摂取を控えたい脂肪が飽和脂肪酸です。ラードやバター、肉類の脂肪や乳製品、お菓子やインスタント食品類などに多く含まれています。

血中で固まりやすい性質があり、血液をドロドロにして炎症を促進させる原因とされます。さらに中性脂肪やコレステロールを増やし肥満を促進、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病につながるので注意が必要です。

まとめ

「腱鞘炎」とは腱と腱鞘の間で起こる炎症のことです。それは年齢とともに発症しやすくなります。その治療と予防には特定の栄養成分が重要な役割を果たします。ムコ多糖類・不飽和脂肪酸・ビタミンとミネラル・タンパク質を上手にとることで、早期の治癒、発症予防を促すことが期待されます。

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