「骨折の症状」2つの分類と骨折合併症に注意!

骨折の種類と合併症

骨折は多くの種類がありますが、症状は共通しています。

骨折の症状は大きく2つに分けられます。「骨折自体の症状」と「骨折にともなう外傷性による症状」です。

また骨折ヵ所と状態によっては、合併症の危険性もあるので注意しましょう。

 

 骨折自体の症状(骨折固有の症状)

骨には神経がないので、痛みや腫れはありません。それらは骨折にともなう外傷性の症状です。骨折自体の症状は「転位や変形」「異常可動性」「軋轢音」といったズレ、変形、音などが中心になります。

転位や変形 

骨折した部分がズレたり曲がったりするのを「転位」といいます。転位を放置すると変形したまま固まるため、その前に強制する必要があります。転位が起こっている時は、外傷性の腫れや熱があります。

異常可動性 

骨折によって、関節以外の部分が曲がってしまう症状です。長い骨の「完全骨折」にみられる症状で、「不全骨折」や「圧迫骨折」では起こりません。骨折の種類は「骨折の種類と特徴」で確認できます。

軋轢音/あつれきおん 

折れた部分がこすれあって出る音が「軋轢音」です。実際に耳で聞こえるというよりは、ギーギー、ギコギコという音が、身体を通して感じるレベルです。完全に断裂している「完全骨折」の症状です。 

外傷性の症状(一般外傷症状)

「腫れ」「痛み」「内出血」「熱」など、骨折にともなって起こる外傷性の症状です。骨折しての症状の多くは、この外傷性の症状です。「開放骨折」や創傷がともなう場合は感染症の恐れもあります。

腫れ 

骨折によって、患部付近の炎症や内出血が起こり、腫れることがあります。ほとんど場合は数時間で引いていきます。しかし腫れが大きくなったり、なかなか引かないときは、別の原因が考えられます。 

痛み 

骨には神経がないので、骨自体に痛みはありません。痛みは骨膜(骨を包む膜)が破壊されるために起こります。痛み方は2種類あり、何もしなくても痛い「自発痛」と、押すと痛い「圧通」です。 

内出血 

骨折にともない内出血を起こすことがあります。外見で確認できる内出血と、外見では確認できない深部で起こっている内出血があります。 ほとんどの場合は、どちらも自然に解消されていきます。

発熱

炎症により骨折部分から熱を発することがあります。通常は患部を冷やすことが多いのですが、熱は血流を増やし回復を早めるものでもあります。しばらく様子を見てから冷やしてはいかがでしょうか。 

その他

骨折では、創傷をともなうこともあります。他の症状と被りますが、創傷の場合は感染症の恐れがありますので、早急に消毒をしてください。傷が深い場合は、早めに病院に行くことをおすすめします。

骨折による3つの合併症 

骨折にともなう合併症は、大きく3つに分けられます。骨折とほぼ同時に起きる「併発症」、骨折に続いて起きる「続発症」、治療の過程で起きる「後遺症」です。それらの合併症も想定しましょう。

骨折時にともに起きる「併発症」

骨折の併発症で主なものは、関節損傷、靭帯や腱などの損傷、内臓損傷、脳脊髄損傷、血管損傷、末梢神経損傷などがあります。

 骨折にともない起きる「続発症」

骨折に続いて起きる恐れがある続発症は、外傷性皮下気腫、脂肪塞栓、仮骨軟化や再骨折、遷延仮骨形成、コンパートメント症候群などがあります。 

骨折治療の過程で起きる「後遺症」

後遺症としては、過剰仮骨形成、偽関節、変形治癒、骨萎縮、無腐性骨壊死、関節運動障害(強直・拘縮)、関節強直、関節拘縮、外傷性骨化性筋炎、Volkmann拘縮(阻血性拘縮)などがあります。 

骨折の合併症は、難しい漢字が多く、聞きなれないものばかりですよね!詳しくお知りになりたい方は「骨折による合併症と後遺症の危険性! 」でご確認してください。

 <骨折の早期の解決&予防>

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