TFCC損傷による手首の痛みの治療法!

TFCC損傷

 

野球、テニス、バトミントン、空手、相撲、器械体操など、手関節に大きな負担がかかるスポーツに起こりやすいのがTFCC損傷です。発症すると、数週間にわたり競技ができなくなるため、違和感があれば早めの対処が大切です。 

TFCC損傷とは?

「TFCC」は手首の尺骨側くるぶし付近の「三角線維軟骨複合体」で起こる靭帯損傷です。具体的には関節円板、半月板類(軟骨)、尺骨三角骨靭帯、尺骨月状骨靭帯、掌側橈骨靭帯、背側橈尺靭帯、尺側側副靭帯、三角靭帯からなり、衝撃を吸収する役割があります。

TFCC損傷には、外傷性損傷変性損傷があり、その特異性から腱鞘炎や腱炎とは区別されています。

TFCC損傷の原因と症状!

TFCC損傷の主原因は外傷で、強い衝撃だけでなく軽い衝撃を繰り返す酷使でも発症します。また手関節からの転倒や交通事故でも起こすことがあります。変性損傷は加齢によっても発症します。

手首の尺骨側に腱鞘炎痛のような症状が発生します。急性の場合には腫れや熱をもつこともあります。手首の内外回転の可動域が制限され、手首を回すことに支障をきたします。

TFCC損傷の治療法と治療期間!

軽度の場合の治療

TFCC損傷の主な治療法は、完全固定による保存療法です。アイシングなどで腫れや痛みをとった後、サポーターなどで固定します。サポーターの固定だけで痛み引かないときはギブスで固定します。通常は3週間ほどで回復し、3週間を過ぎからテーピングなどに替えて、TFCC以外の可動を少しずつ増やします。

アイシング方法は「足首の捻挫が治らないときの処置」でご紹介

 重度の場合の治療

痛みが長引く場合は、消炎鎮痛剤の注射を行うことがあります。それでも改善しない場合や重度の場合は、手術が行われます。手術は損傷の程度により関節鏡手術か切開手術かが判断されます。一旦痛みが治まっても、治っているわけではないので、TFCCに負担のかかる可動は控えてください。それ以外の部分は少しずつ動かしていきましょう。

TFCC損傷の予防3つのポイント!

手首をケアすることで、ある程度はTFCC損傷を防ぐことができます。発症すると運動制限が長引くので、早めのケアが大事です。

①運動中のケア

症状がでる前に、手首を休ませてください。過去2週間で動かした回数までは許容範囲です。それを超えるときは適度にクールダウンしてください。早めに手首を休ませることで回復力が高まります。

その日の摩耗と損傷は、その日のうちに回復させるのが基本です。回復しきらない酷使は、損傷が蓄積されるのでTFCC損傷リスクが日々高まることになります。また加齢とともに回復力が低下するので、年齢も考慮してください。ちなみに睡眠も重要なケアタイムです。

②違和感のケア

違和感や軽い症状が出たら、即可動を中止してアイシングとテーピングをしてください。運動中はついつい無理をしがちですが、無理すると一気に悪化し治療期間が長引きます。損傷レベルが倍になれば、回復時間はその数倍になります。無理は厳禁です。早めの処置をしましょう。

③栄養でリカバリー

損傷した部分の修復には、成長ホルモンや酵素とそれらを含む栄養成分が重要な役割をします。腱や腱膜、関節や関節包、それらの潤滑油もすべて栄養から作られているからです。つまりTFCC損傷予防と回復には、必要な栄養をとることがポイントです。

腱・靭帯・関節包や腱膜は、Ⅰ型コラーゲンやエラスチンを中心としたファイバープロテインが主成分です。またそれらの機能を高めるには、ビタミンやミネラルなどがバランスよくとれる食事が基本です。

靭帯や腱の主成分ファイバープロテインの働きとは?

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