指先や手がしびれる「手根管症候群」の症状と治療法!

手根管症候群

 

OKサインはできますか?

人差指と親指で、輪っかができなければ重症かもしれません!この症状は手根管症候群の可能性があります。痛みがひどくなる前に治療しましょう! 

手根管症候群とは?

手根管とは、指を曲げる9本の腱と正中神経が通る管のことです。これが何かの原因で正中神経が圧迫されると、手がしびれるなどの手根管症候群の症状が起こります

手根管症候群の症状は?

手根管症候群の主な症状は

  • 指先や親指側の手がしびれる、または感覚がない。
  • 夜中や明け方に、目が覚めるほどの手のしびれや痛みが起きる。
  • 手がしびれてペンや箸が持てない、ペットボトルが開けられない。

手根管症候群のしびれと痛み

初期症状では中指にしびれや痛みがでます。症状が進むと、しびれや痛みが広がり、こわばりも出てきます。

また母指球の筋力が萎縮して、親指と人差し指でOKサインができない、小さな物を掴めない、などが起こります。

さらに、しびれで感覚が鈍くなり、感触がなくなります。指の曲げ伸ばしや手を振ると、手のしびれが軽減します。

手根管症候群の原因は?

手根管症候群による手がしびれる原因は、大きく分けて3つ「病気等による合併症」「突発性のもと」「指や手首の酷使」が考えられます。

病気や治療にともなう合併症

手根管内の腫瘍、リウマチによる骨膜炎、糖尿病、腎疾患、痛風、妊娠、ホルモン変化や異常、代謝性疾患、血液透析によるアミロイドの沈着などが原因で、手のしびれや痛みがでることがあります。

原因がはっきりしない突発性

更年期障害を迎えた中高年の女性に、突発性の手根管症候群により、手のしびれが起きるものです。

指や手首の酷使によるもの

スポーツや仕事などで、指や手首をよく使う方に発生する骨膜炎(腱炎)によるものです。

手根管症候群の検査と診断

手のしびれの原因が、手根管症候群なのか、首の神経圧迫なのか、糖尿病による神経障害なのか、腱鞘炎なのか、判断することが求められます。そのために様々な検査方法があります。

ティネル兆候

手のひらを軽くたたくと、指先がしびれるティネル兆候を確認します。

手関節屈曲テスト

手首を内側に曲げると痛みやしびれが増大するファーレン兆候を診ます。

指圧テスト

指先で押して、手の痛みやしびれの変化を確認するダルカン兆候

電気生理学的検査

神経を電気で刺激して、筋肉が反応する速度を計測します。

知覚テスター

感覚の鈍さを計測する知覚テスターで確認します。

手根管症候群の治療法!

手根管症候群の治療方法は、症状の重さによって変わります。重度になるほど後遺症が増えます。

程度別の治療法

軽度

軽い手のしびれや痛みの場合は「保存療法」を行います。手首を装具で固定してアイシングや、手根管にステロイド注射をします。また消炎鎮痛剤やビタミンB剤などの投薬治療も同時に行われます。

中等度

保存療法でしびれなどが改善しない場合、母指球の筋力が低下した場合などは「手術」を行います。靭帯を切って神経の圧迫を取り除くものです。手術方法は、手のひらを4~5㎝切って直接行う方法と、1㎝ほどを2ヶ所切って内視鏡で行う方法があります。

重等度

母指球の筋肉はやせてきた場合や、靭帯を切る手術でしびれや痛みが回復しない場合は、健康な腱を移行する手術を行います。

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後遺症が多い手根管症候群!

消炎鎮痛剤にしても手術にしても、体に与える負担は軽くはありません。また治療を受けても治らないことがあるのが、手根管症候群の特徴でもあります。

手術においては「病院で簡単に終わる手術ですよ!」といわれるハズですが、手術することで手の動きが不自然になったり、しびれや痛みが継続したりするなどの後遺症も多く報告されています。

ちなみに、治療で使われる消炎鎮痛剤、神経再生薬、ステロイド注射、湿布などのアイシングなどは、治癒を遅らせしびれや痛みを再発させるなど、逆効果があることも念頭においてください。

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