クレアチン効果を高めるプロ選手のHMB活用術!

「スポーツ栄養学」最強といわれるHMB+クレアチンの組み合わせ!HMBとクレアチンは別々の機能性をもつが、同時に摂取することで、それぞれの効果が単独摂取よりも高いことが分かった。

クレアチンとHMBの効果

多くのプロスポーツ選手や日本代表選手たちが愛用するのが「クレアチン+HMB」の最強コンビだ。それぞれ高い機能性をもつ注目成分だが、さらに相乗効果を求めて同時に摂取することが増えている。また2週間ほどで実感できるのも人気の理由だ。

HMBカルシウムの効果

HMBの筋肉増加量と筋肉維持量

欧米に遅れること10年、国内でもHMBの認知が高まってきた。プロのスポーツ選手や日本代表選手の必須アイテムになっている。その機能性は

  • 筋肉合成の促進
  • 筋肉分解の抑制
  • 筋肉損傷の減少
  • 筋肉損傷の早期回復
  • 体脂肪の減少

HMBの人気は、筋肉サプリで定番のプロテインやBCAAの数倍の効果を叩き出すパフォーマンスによる。

クレアチンの効果

クレアチン含有量

1990年代、世界記録保持者やオリンピック選手が「クレアチン」を使っていたことが判明し話題となった。1996年のアトランタオリンピックでは、80%ものオリンピアがクレアチンを使っていたとされる。 そのクレアチンの機能性は、

  • エネルギ―の再合成力の向上
  • 最大筋力パワーのアップ
  • 筋肉疲労の減少
  • トレーニング負荷のアップ

筋肉レベルを数段階アップしてくれる成分である。 クレアチンは元々体内に貯蔵されており、体重70kgの人では120gほどになる。その内の1.6%2~3gが1日に使われるが、それは必要量の半分にしか過ぎず、食事などで補給しなくてはならない。

クレアチンとHMBの相乗効果

相乗効果の測定

除脂肪増加量

スポーツ栄養学でもっとも効果が高いとされるクレアチンとHMBだが、それぞれに特有の機能性をもつ。それらを同時摂取することで、さらに高い効果を発揮することが証明された。

被験者は、①クレアチン10g群、②HMB3g群、③クレアチン10g+HMB3g群、④プラセボ群の4つに分けられた。それぞれに筋肉負荷運動を3週間続けてもらい、その効果を測定した。

測定の結果

筋肉強度増加量

その結果、クレアチン群とHMB群が「除脂肪体重」と「筋肉強度」において増加が認められた。(除脂肪体重とはほぼ筋肉の増加量とされる)

さらにクレアチンとHMBを同時摂取した群では、単独摂取グループよりも高い効果を示した。

クレアチンとHMBは、米国スポーツサプリ市場で、もっとも多く販売されており、高い結果を求めるアスリートから絶大な信頼を得ている。

クレアチンとHMBの摂取の方法

クレアチンの摂取

クレアチンとHMBの摂取量

クレアチンの補給量は1日2~3gとされるが、通常の食事でも摂取しているので、サプリメントでの補給は1~2gでよいことになる。激しい運動時では、ある程度の増量をするとよい。

また摂取開始時は、体内のクレアチニン含有率を上げるために、1日20gほどの高用度投与を5日ほど行った後、通常の推奨量を摂取する。

さらに、クレアチンは体内でインスリンによって筋肉に運ばれるので、糖質またはタンパク質と同時摂取することで、筋肉吸収量を増やすことができる。

HMBの摂取

HMBの1日の推奨量は2gとされるが、最適なパフォーマンスを得るには3gは摂取したい。1日6gを摂取した試験では、筋肉増加は認められなかったため3gで充分だ。

多くの試験では、3~8週間の摂取を設定しているが、効果は2週間ほどからみられる。一部の機能性では、即効性が実感できることもあるが、継続して摂取することが重要だ。

また1回1gとして数回に分けることで、HMBの吸収率を最大化することができる。タイミングは、体重1kgあたり2gのタンパク質を含むバランスのとれた食事後がベストである。

HMBの摂取量は「筋力低下をストップ!HMBで運動しない筋トレ法!」で説明しています。

クレアチンとHMBの同時摂取

クレアチンとHMBで筋力アップ!

クレアチンとHMBを同時に摂取することで、効果を最大化できるため、食後にクレアチン0.4g~1.0gとHMB1.0gを摂取したい。それを1日3回摂取することで、1日あたりクレアチン1.2~3.0g、HMB 3.0gを補給することができる。

マラソンやバイクなど高運動負荷を長時間行う場合は、運動前または運動中の摂取も有効である。その時は+アルファで摂取してもらいたい。

◆参考文献◆クレアチンモノハイドレード投稿論文集:FOOD STYLE 21 掲載論文 食品化学新聞社 クレアピュア事務局:2002年10月号「スポーツ以外の応用面におけるクレアチンお用途~高齢者の筋力低下やリハビリにも効果~」、2002年12月号「筋肉増強・維持・運動機能向上―クレアチンモノハイドレード<クレアピュア>」、2003年6月号「高齢者の筋力を改善し、日常生活を豊かにするクレアチン」、2007年11月号「中高年の膝関節症に対するグルコサミンとクレアチンサプリメントの併用効果」、2008年3月号「中高年の膝関節症に対するグルコサミンとクレアチンサプリメントの効果第二報:中長期観察」、2010年6月号「クレアチン摂取が高齢者の運動能力に及ぼす効果」/HMB(ビス-3-ヒドロキシ-3-メチルブチレートモノハイドレード)のスポーツニュートリションとしての利用とその効果:Dr.Ralf JAEGER、Dr.Martin PURPURA、Toshitada Inoue/小林HMBCa:Naoki Sugita(KOBAYASHI)/HMBfカルシウムによる筋肉痛低減とロコモ対策:小林香料株式会社 杉田直樹/日本人の食事摂取基準‐2015年度版 策定検討会報告書:厚生労働省/

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