熱中症の後遺症から運動機能を回復させる2つのこと!

熱中症対策

秋になって、夏の疲れがでることはありませんか?

熱中症の後遺症である脳機能の低下が原因で、運動機能や記憶力、認知力や判断力に影響がでることもあります。しかも回復することなく、複数年も蓄積し続けるケースも。それらの後遺症は、しっかりとしたケアをすることで、回復させることもできるのです。

 

熱中症は「脳」がダメージを受けた症状のこと!

熱中症の症状レベルは、脳内温度とその継続時間で決まる!

脳のダメージ脳内温度が体温を超え38℃に達すると、脳の機能低下が起こる。39℃で脳の機能停止がはじまる。40℃を超えると脳神経細胞の死滅がはじまる。どの温度帯にどれだけの時間さらされたか?が症状のレベルを決める。重度の場合は、後遺症を残すことになる。

熱中症の症状には、初期から中期にかけて起こる頭痛、腹痛、めまい、吐き気や嘔吐があり、重症化すると意識障害や昏睡、錯乱や全身けいれんなどを引き起こす。これは脳の奥の中枢にある「視床下部」というところが、ダメージを受けた結果だ。

脳機能の破壊と運動機能の低下

視床下部は自律神経を司る器官で、ここがダメージを受けると、交感神経や副交感神経のバランスや感覚が鈍くなり、俊敏性や瞬発性などの反応力が低下する。運動機能を司る小脳がダメージを受けると、すべての運動機能に影響がでる。

なりやすさや症状には個人差があるが、初期症状から重症化するまでは、さほど時間はかからない。無理は絶対しない!絶対させない!ことが大事だ。 

後遺症になるケース!後遺症にならないケース!

脳にダメージを受けたということは、後遺症の問題がある。身体はいかようにも回復させることができるが、一度死滅した脳神経細胞が生き返ることはない!ちょっと休めば治る、というのは初期から中期にかけての症状だけだ。

運動機能が回復しやすい症状とは?

比較的軽い症状の場合が、回復しやすい状態だ。軽いめまい、軽い頭痛、軽い腹痛、吐き気などの初期症状がでたときに、適切な対応ができていれば、数時間から数日で体力が回復できる。

運動機能が回復しづらい症状とは?

重度の場合は、脳神経細胞が死滅したと推測され、回復できないこともある。体温が39℃を超え、嘔吐や強い頭痛、意識障害や昏睡、錯乱や全身けいれんが起こった場合は、脳の死滅が起こっていると考えられる。このようなときは、自律神経系や運動機能系に異常が残ることが多く、回復にはかなりの時間がかかる。超重度の場合は、運動機能が回復しないこともある。

これらは、年齢による回復力を大きく影響しているため、高齢になるほど回復には時間がかかる。

後遺症から運動機能を回復させる2つのこと!

脳機能が低下または停止した場合は、時間をかければ回復する。しかし脳細胞の死滅が起こった場合は、新たな脳細胞ができ、その機能をカバーするまで、待たなくてはならない。

そこで重要になるのが、新たなダメージを受けやすくなっているので、再発防止に努めること。もうひとつは、脳神経組織を再生するための脳神経細胞の成長を促すことだ!それでも時間はかかるが、通常の時間を大幅に短縮することができる。

①新たなダメージを回避する!

 一度、熱中症になった場合、細心の注意が必要になる。脳神経細胞が完全に回復していないうちは、熱中症になりや状態だからだ。もしも、疲れが抜けない、食欲があまりでない、やる気がでない、などの症状がある場合、熱中症の影響を疑ったほうがいい。

対策は、あまり暑いところに身を置かない、小まめに水分を補給する、などに気をつけて欲しい。高齢の場合は感覚が鈍っており、暑さや渇きに気付きにくいため、次の対応をしてもらいたい。

1、「熱中症計」などで、温度や湿度を感知する!

我慢強い人や高齢者の方は、ついつい対応が遅れてしまいます。しかし脳や神経は素直な器官ですから、その影響をダイレクトに受けることになります。そこで、自己感知センサーの替わりに、機器による感知センサーをつける方法があります。

アラームや表示で、危険温度になったことを知らせてくれる熱中症計は、千円代から販売されています。最近のエアコンでも、ある一定温度や湿度になったときに、自動的にスイッチが入るものもあるので、検討してはいかがでしょうか?

2、筋力をつけ、体内保水力を高める

子供や高齢者に、熱中症が多い理由のひとつに、筋肉量の少なさがある。体温が上昇しようとすると、汗をかいて体温を下げようとする。いわゆる気化熱で、液体が気体になるときに熱を奪う現象だ。これには当然、汗の元となる水分が必要だが、体内に水分を抱える保水力は、筋肉量に比例する。

水分は、筋肉内で蓄えられるため、筋肉量が多いほど保水力が高くなる。

筋肉の衰えを抑え、筋肉量を増やすことで、熱中症リスクが軽減するのです。

3、二次的な症状をまねかない!

汗を多くかくと、血液濃度が高くなり、血液がドロドロ状態になる。これは脳梗塞や動脈硬化 のリスクを高めることとなる。水分を多くとること、リン脂質などを積極的に摂取して、水分量が少なくてもサラサラ状態を保つことが大切です。特に50歳以上の方は、脳血管疾患が急増しますので、要注意です。

②脳神経細胞の成長を促す! 

傷ついた脳神経細胞を修復、または成長させるには、「レシチン」といわれるリン脂質がいい働きをする。脳神経細胞の原料はタンパク質とリン脂質、 情報伝達物質をコレステロールなどです。これらの中で、不足しがちなのがレシチンです。レシチンは、脳神経細胞の細胞壁の主原料で、アセチルコリンなどの情報伝達物質の原料にもなる。

さらに悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増やすなどの作用があり、脳神経細胞の成長には欠かせない成分です。一般の食事からの摂取では限界があるので、効率的にとれるサプリメントがおすすめ。

その他、無理をしない、睡眠をよくとる、バランスの良い食事を心がける(ビタミン、ミネラルの摂取)などが大切になる。 

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