筋トレのやり方で、筋肉の質や機能性が変わります。筋肉量を増やすか、最大筋力を上げるか、筋持久力を高めるか、筋パワーをアップするか、トレーニング方法で筋肉の特徴を変えることができます。
それはRM/最大反復回数で表すことができます。
負荷の尺度単位「RM」とは?
RM(レペティション・マキシマム)とは、最大反復回数のことで、1回しか上げることのできない最大負荷を1RM、または100%RMといいます。
「80%1RM」という表現は、1回しか上げられない重さの80%という意味で、1RM(最大負荷)が100kgであれば、80kgのことになります。また「8~10RM」とは、8~10回で限界になる負荷のことを示します。この負荷率と最大反復回数によって、筋肉の機能性が変わります。
負荷率と最大反復回数の目安
負荷率 | 最大反復回数 | 筋トレ効果 |
100%1RM(100%RM) | 1RM | 集中力 |
90%1RM(90%RM) | 3~4RM | 筋肥大 |
80%1RM(80%RM) | 8~10RM | 筋肥大・筋力 |
75%1RM(70%RM) | 10~12RM | |
70%1RM(70%RM) | 12~15RM | 筋肥大・筋力・筋持久力 |
65%1RM(65%RM) | 18~20RM | 筋持久力 |
60%1RM(60%RM) | 20~25RM | |
50%1RM(50%RM) | 30~RM |
筋肉量を増やすRMは?
筋肉量と筋力は、基本的に正比例します。筋肉が10%太くなると、筋力も10%増えることになります。筋肉量が最も効率的に増やせるRMは?
・80%1RM=8~10RM
負荷率が70%を切ると、筋肥大は起こりません。これはダンベルやウェイトトレーニングだけではなく、腕立て伏せや腹筋トレーニングでも同じです。
腕立て伏せは10回で限界になるようにスピードで調整してください。例えば下ろすのに3秒、最下点で1秒、上げるのに3秒など時間でコントロールします。慣れてきたら3秒を4秒に変えてみてください。3セットが基本です。
腹筋は足を曲げた状態で、上体を限界までお越した位置でキープします。ちょうど10回で限界になるようにキープ時間を調整します。最初は5秒ぐらいから始めて、徐々に時間を延ばしてみてください。
最大筋力を上げるRMは?
筋肉量をあまり増やさずに、最大筋力を上げる方法です。ボクシングやレスリング、柔道などの体重別競技では、体重を増やさない筋力アップが求められます。そんな時のRMは?
・90%1RM=2~3RM
この方法ですと、筋肉量5%のアップで最大筋力は15%向上させることができます。それ以上筋力を増やすには、筋肉量が上げるしかありません。
筋持久力を高まるRMは?
筋肉の持久力を高めるには、軽負荷(60%以下)で回数をこなすトレーニングが適しています。軽負荷の場合、回数に大きな個人差があります。例えば40%1RMで30回反復できる人がいれば、60回反復する人もいます。大切なのは反復不可能になるまで繰り返すことです。筋持久力を高める効率的なRMは
・20~50%1RM(回数は限界まで)
負荷率は競技種目や目的によって変えてください。長時間の持久力を求められるなら、15~30%1RMで数百回~数千回することをオススメします。
筋パワーをアップするRMは?
筋パワーとは「チカラ×速度」で生まれるエネルギー発揮速度のことです。自動車のエンジンのトルクのようなもので、格闘技のような一瞬の速度と破壊力を求められる競技に向いたRMです。
・40~50%1RM(回数は個人差があり30~60回ぐらいが目安)
筋パワーは40~50%で最大になりますが、筋持久力との兼ね合いもあるので、スポーツの種目によって30%~60%で設定してください。
まとめ
筋トレはRM(最大反復回数)で、筋肉の機能性や性能が変わります。
・筋肉量を増やす=80%1RM
・筋肉量を増やさず最大筋力を上げる=90%1RM
・筋持久力を高める=20~50%1RM
・筋パワーをアップする=40~50%1RM
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