フライバーグ病は、足指の付け根(中足骨骨頭部)の骨端症です。成長期の子供や、細い靴を履く女性にも多くみられます。初期治療が大切な骨端症で、適切な処置がなされないと関節変形を起こします。
フライバーグ病の治療で優先されるのは、如何に悪化させずに血行を良くするか?ということです。また足の柔軟性を維持しつつ血行を良好に保つことで、この骨端症のリスクを減らすことができます。
フライバーグ病の原因と症状
フライバーグ病の原因とは
血行不良で発症
フライバーグ病(第2ケーラー病)の原因は諸説ありますが、足の指に連続的な負荷がかかったり、細い靴で圧迫されたりすることで、中足骨骨頭部の軟骨が筋肉によって引っ張られ発症します。
症状は「血行不良」で発生し、患部が無腐性液壊死(むふせいえきえし)する足部骨端症です。
発症しやすい箇所
跳躍・着地・蹴り出しは、第1中足骨(親指部)に大きな負担がかかります。そこに筋疲労が生じると、筋肉が柔軟性を失い足裏のアーチを支える力が低下し、第2第3中足骨に圧力が集中します。そのため第2中足骨の許容を超え、大きな負担がかかることで、骨端症リスクが高まると考えられます。
もっとも多く発症するのが足の人差し指にあたる「第2中足骨」で、第3中足骨でも発症することがあります。まれに第4中足骨でも発症が報告されています。
フライバーグ病の症状とは
好発年齢は12~18歳で、男性より女性のほうが3~4倍多く発症します。足を踏み込むと、足指の付け根の関節に痛みを感じるため、その部分の荷重を避ける歩き方になります。また腫れや不快感、関節の可動域が制限されます。症状が進行すると、痛みが強くなり、関節変形や骨折を起こします。
フライバーグ病の治療と予防
早期治療が重要!
フライバーグ病は早期治療が求められます。中足骨頭の変形を抑えることが治療の目的です。保存療法が中心で、患部を圧迫しないことを優先します。痛みが強い場合はギブス固定を3~4週間行います。その後圧迫を軽減するため、数年間インソールや圧迫しない靴で対応します。その間は運動が制限されます。
予防と再発防止4つのポイント!
フライバーグ病の症状は「血行不良」により発生します。そのため早期回復・再発防止・予防には「血行の改善」が重要なテーマです。またすでに発症している場合は、変形防止の保存療法を同時に行います。
1、圧迫や圧力をかけない。
重症の場合はギブスを装着し固定します。それ以外は圧迫しない靴、インソール、運動制限で対応します。これは症状を悪化させない目的で行われます。
2、温めて血行を促す
痛みが激しいとき以外は温めて血行を促してください。患部を冷やすと血管が収縮して血流が悪くなります。血液内の血小板には「成長因子」が含まれ、修復を促進してくれます。鎮痛剤も修復を遅らせます。
3、筋膜リリースで柔軟性を高める
患部周辺から足全体にかけて「筋膜リリース」を行うことで、柔軟性と血行を改善することができます。マッサージも有効的ですが、あまり患部をもむと悪化しますので、周辺全体を軽く行ってください。
4、栄養供給量を高める
血行を改善したうえで、中足骨付近の原料成分を摂取することをおすすめします。成長因子を大量に送り込み修復作業を行いますが、その時の原料の供給という考え方があります。
- 「軟骨成分」・・・・・Ⅱ型コラーゲン、プロテオグリカンなど
- 「筋膜成分」・・・・・Ⅰ型コラーゲンなど
- 「骨成分」・・・・・・Ⅰ型コラーゲン、カルシウムなど
- 「靭帯・腱成分」・・・Ⅰ型コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンなど
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