ひざ痛を治すには、その原因を知ることが大切です。間違った療法は、効果がないばかりか悪化させる危険性もあります。ひざ痛の9割を占める「変形性ひざ関節症」を中心にチェックします。
変形性ひざ関節症のチェック!
変形性ひざ関節症8つの質問
「変形性ひざ関節症」を判断する8つの質問があります。当てはまる質問の末尾( )内にある点数を合計してください。3点以上あれば「変形性ひざ関節症」が疑われます。
Q1:歩きはじめは強く痛み、歩いていると楽になる(2点)
Q2:特にひざの内側がチクチクとする(1点)
Q3:階段は下りるときの方が痛い(2点)
Q4:ひざを真っすぐに伸ばせない、正座もできない(3点)
Q5:ケガをしていないのに、ひざが腫れている(3点)
Q6:靴底は外側の方が減っている(1点)
Q7:直立したときに、ひざ同士がつかない(1点)
Q8:赤ちゃんのとき、立つのが早かった(1点)
上記に該当した方も、下記をチェックしてください。ひざ痛は複数の原因で起こることもあります。
ひざ関節痛の改善に役立つ記事
- 関節成分「プロテオグリカン7つの効果と関節炎改善機能」
- 実験結果「ひざ関節痛の86%が解消!プロテオグリカンの作用検証」
- 靭帯成分「エラスチンの弾性がうみだす関節痛改善力」
- ストレッチ「ひざ痛を改善する筋膜リリース大特集!」
- 軟骨成分「軟骨再生を促すコラーゲンの作用とは?」
その他の関節障害チェック
ひざ以外がひざ痛の原因になることもあります。下記に関節障害の特徴を示しました。
「腰痛椎間板ヘルニア」の疑い
お尻や脚全体が重く、しびれることがある。1日中、あるいは長時間座っていると痛みが強くなる。
「脊椎管狭窄症」「腰椎分離症」「すべり症」の疑い
お尻や脚全体の重だるさは、座位でははなく、背筋を伸ばして歩くと現れる。
「ベーカー嚢種(のうしゅ)」の疑い
ひざの裏側に腫れがあり、正座をすると違和感と痛みがある。
「大腿四頭筋炎」「膝蓋靭帯炎」「オスグット病」の疑い
安静時は痛みがなく、歩くとお皿の上下が痛む。また階段の上り下りがツライ。
「偽痛風」「リウマチ」の疑い
ひざの皿の外側が痛い。
「足首の捻挫、またはその後遺症」の疑い
足首を捻って痛め、後遺症が残っている。
「外反母趾」の疑い
足の親指の付け根部分にでっぱりがあり痛む。ひざ痛に影響することがある。
「痛風」の疑い
どこにもぶつけていないのに、足の親指の付け根に激痛がある。
「母指種子骨障害」の疑い
体重をかけると、足の親指の付け根が痛む。
「足底筋腱膜炎」の疑い
体重をかけると、足のかかと部分が痛む。
関節障害の疑いがある場合、整形外科を受診してください。また変形性ひざ関節症の疑いがある場合は「保存療法」をご活用ください。(参考文献「ひざ痛の99%は完治する」酒井慎太郎/幻冬舎)
管理栄養士/山本亜由美のコメント
記事にもあるように、ひざや腰などの関節の痛みは、身体の歪みや繰り返しの負荷などが原因で起こることが多く、日常生活にも支障が出ることのあるつらい症状です。
また最近の研究では、摂取する脂質の質によって、関節の健康に影響が出ることも報告されてきています。飽和脂肪酸が多い食事は、肥満や生活習慣病のリスクを上昇させるだけではなく、変形性関節症のリスクを高める可能性が報告されています。
(参考論文:https://www.nature.com/articles/srep46457)
上記参考論文は、動物での実験結果ですので、そのままヒトに当てはめることはできません。しかし摂取する脂の質が、健康に影響することは十分に考えられます。また抗炎症作用があると言われている魚油を多く含む魚の摂取量が多いほど、関節リウマチの炎症が軽減する傾向があることも報告されています。
(参考論文:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/acr.23295)
関節の健康のためには、アミノ酸をはじめとしたビタミンやミネラルの摂取が大切です。炎症のある時は、飽和脂肪酸を多く含む肉類の摂取が、関節の回復に悪影響になる可能性があります。
ご自身の状態に合った栄養素を、バランスよく摂取できるように意識してみてください。
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